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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2015年  

  放送日 タイトル 法 話
517 2015年1月16日〜 真理をいただくご縁 大垣教務所 皆田大聖
 先日、とある法座で大谷大学の一楽(いちらく)(まこと)先生がお話をされました。
 そこで「ようこそお越しくださいました。谷田(たにだ)暁峯(ぎょうほう)先生、(はやし)暁宇(ぎょうう)先生、暁烏(あけがらす)(はや)先生をご縁にこれだけ多くの方にお集まりをいただきました」と話し始めます。
 およそ150名の聴講者、午後から二時間ほど法話、夕飯を挟んで先生を含めての全体座談という場です。人数や講師の違いはあれど特段珍しい場ではなく、いわゆる「よくある場」です。
 私は同朋大学の別科を卒業しましたが、これといって法座という場に足を向かせることがなかなかありませんでした。そして、私自身この同朋大学別科で一楽先生と多少のご縁はありましたが、谷田、林、暁烏の三氏とは面識もなければ声を聞いたこともありません。しかし今となっては不思議なもので、年に1〜2回この法座は石川県と東京都で行われていますが、何に差し置いてでも少しの時間でも参加しなければいけないという気分に()られます。
 この法座のご縁で3年前に東京で話された近田(ちかだ)昭夫(あきお)先生、同じく東京で一昨年話された石川県の春秋(はるあき)(すすむ)先生の言葉を受けてからでしょうか、遠方のみならず普段足を運ぶことのなかった自分のすぐ近くの場にも、足を向けることが最近少しずつですが増えてきました。
 改めて思い返せばこのようなことが「きっかけ」になっているのかと思いますが、別段劇的に何かが変わったという印象もなく、自然にこうなっていったのは自分のことながら不思議で仕方ありません。これらを上手く言葉で現すことはできませんが、強いて言うなら「ご縁があった」のだと思います。(ぶつ)を、仏教を、真宗門徒(しんしゅうもんと)そして仏教徒(ぶっきょうと)をご縁としたものがあったのだと思います。
 しかし、こういったご縁による出遇いを、自分はいただいたのだと感じることもありますが、日々何かしらに苦悩しては些細なことに腹を立てて生活している日常で、劇的な心境の変化というか「救われた」というような実感は正直まるでありません。「あれがほしい」「こうなってほしい」と感じること、欲は次から次へと()いてきますが、全てが思い通りになることは有り得ないと(たか)(くく)っている部分があります。日々の迷いから救われたい一心はありますが、これは「煩悩(ぼんのう)が晴れる」とは違います。故に根本的救済に至っていないのだと感じる一方で「今の自分はまだ決定的な出遇いをしていない」と否応にも自覚させられることでもあります。
 冒頭の三氏のひとり、林暁宇先生の著書(※)に「真理の一言(いちごん)に出あえた一日は、それを知らずに生きた百年にも勝る」という言葉に出会って、感銘を受けたとあります。
 こういった場に足を向けて、いろいろな人のいろいろな話に耳を傾ける。私自身がはっとさせられる「真理の一言」に出遇うために、これからも聞法を続けていこうと思います。
※『賜る願い限りなく』林 暁宇(北國新聞社出版局)ISBN4-8330-1421-1


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