放送日 | タイトル | 法 話 | |
---|---|---|---|
554 | 2016年8月1日〜 | 第11組 長正寺 杉本 晃 | |
先日、ある冊子に目を通していたところ、「仏教は 私自身は今現在、確かにいのちを生きているわけであります。しかしながら、生きているということは、老いていく苦しみ、病気になる苦しみ、やがては死を迎えねばならないという苦しみ、いわゆる 私は、ご門徒様の前で話をさせて頂く際に「現実を引き受けて生きていくことが真宗の教えであります」と申し上げることがございます。現実を引き受けるということは、苦しみや悩みを引き受けるということになろうかと思います。 ところがいざ自分自身を思いますと、苦しみや悩みは、苦しみや悩みとしてしか私の中へ入ってこない。つまりは、苦悩することに意味を見出した教えということが、私の中へ入ってこないのです。物事が思い描いていたものと、かけ離れていく、そんな現実を目の当たりにしますと、私は何を思って現実を引き受けていくこと、苦しみや悩みを引き受けていくことが教えであると、ご門徒様の前で申し上げてしまったのかと自問自答をしておりました。 そんな時思い起こしましたのが、今年2月にございましたご門徒様の葬儀でございました。亡くなられたご門徒様は40代の女性で、生まれながらにして これは苦悩する中にあって生きていくことの大切さ、尊さを私たちに教えてくれて「ありがとう」ということなのでしょう。苦悩することに意味を見出した教え、ということを身近に感じさせて頂いた体験でありました。 |
〒503-0897
岐阜県大垣市伝馬町11番地
開所時間 9:00〜17:00
(毎月第1、3日曜日 事務所休)
納骨堂参拝 9:00〜16:00
TEL 0584-78-3362
FAX 0584-78-3328
E-mail kaisenji@ogaki-gobosan.net