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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2016年  

  放送日 タイトル 法 話
563 2016年12月16日〜 聞き続ける 第13組 蓮光寺 日野泰生
 先日、祖母が救急車で運ばれたと連絡があり、何事かと病院へ急ぎました。
祖母は88歳、何かあってもおかしくない年齢です。そんなことを考えながら、病院にかけつけると付き添いの母から、「元気そうなので心配ない」と。実際、処置室から聞こえてくる元気そうな祖母の声に安堵しました。
 ところが、「ここまで無事にこられたのは、幸運な方だと考えてください」、検査結果をお話しいただいた先生から出た言葉は、まったく予想もしていないもので、私と母は顔を見合わせて驚くことしか出来ませんでした。幸い大事には至らず、経過観察しながらの入院ということになりました。
 私は普段から、老いや病気、死というものが、誰にでも必ず訪れるということや、私たちの当たり前にある生活というものが、いつなにが起きるかわからない、非常にもろいものであることを重々承知しているつもりでした。私だけでなく、みなさん理解されていることと思います。
 特に、私たちお坊さんは、お説教の中でも何度も聴聞いたしますし、自分自身がご門徒の方々にお話しすることもあるのです。当然、私もその一人として、それが我が身に起きる事として、きちんと受け止められているつもりでした。
 しかし実際には、齢88の祖母だから何かあってもおかしくない、そんな思いを直前に抱いていても、いざ死というものを感じると、そんなまさか、うちの祖母に限って、という思いが自然と浮かんできてしまうのです。
 たとえ真実の教えを何度も聞き、学んで、頭で理解した気になっていても、現実に我が身のこととして受け止めていくことができない、それが私なのだと痛感する出来事でした。
 そんな私だからこそ、真実の教えは、繰り返しずっと聞き続けていく必要があるのだと思いました。


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