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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2017年  

  放送日 タイトル 法 話
572 2017年5月1日〜 今を生きていますか? 第14組 浄誓寺 椿井隆英
 みなさん、『今を生きていますか?』と問われてどう答えますか?そんなの生きてるに決まっている、だって、息しているからと言う人。そんな事、考えたこともないと言う人。ちゃんと考えて生きていると言う人。毎日なんとなく生きている人。人さまざまだと思います。確かに息をしているから、体が動いているから、生きているには違いはないのですが、私がここで言いたいのは、自分自身が自分にどう向き合って生きているかを考えてほしいのです。
 でも、そんな事を思ったり、考えたりする余裕もチャンスもないと答える人がいるかもしれません。しかし、時間と場所、つまり『(えん)』はあるのです。それは、みなさんの身近にあるお内仏(ないぶつ)が縁ともなります。朝夕のお勤めが、もっとも身近であり考えられる場でもあるのです。そこでどう考えるか、どう感じるかです。
 五感という言葉がありますが、人間には五つの感じる力がそなわっています。
それは、視覚(しかく)聴覚(ちょうかく)味覚(みかく)嗅覚(きゅうかく)触覚(しょっかく)の五つです。
 まず、視覚です。お内仏の中心の阿弥陀様、親鸞聖人の絵像(えぞう)、先祖の法名(ほうみょう)などを目で見て感じ、考えるのです。あと、正信偈(しょうしんげ)を読むときに教えの文字を見て感じ、考えるのです。
 次に聴覚です。経本を声に出して読むときに、自分の声を耳で聞き感じ、考えるのです。味覚、これはお仏供(ぶく)さん、お(とき)を口にするときに感じ、考えるのです。嗅覚、焼香(しょうこう)の香りから感じ、考えるのです。最後に触覚です。ロウソクをつける時、お線香をつける時、経本を持つ時、お数珠を握っている手、肌で感じ、考えるのです。
 まさにお内仏は、五感を通して仏さまを感じ考える絶好の場でもあり、自己を見つめ、仏さまの教えを学ぶ縁ともなっているのです。実際、こういう事が感じ考える縁は、お内仏だけではありません。人生最後の一大事である葬儀も、仏さまを感じ考える場でもあるのです。つまり、亡き人自らが自分の死をもって、皆様方に仏さまの思いを教えてくださっているのです。
 私たちは、今生きていることの尊さや、私に呼びかけられていることを感じとっていきたいものです。私自身も、『今を生きていますか?』という仏さまからの呼び声を、わが身に問いかけて生きていきたいと思っています。


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