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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2017年  

  放送日 タイトル 法 話
584 2017年11月1日〜 宗教を持つことに誇りを 第5組 浄源寺 熊谷裕子
 20数年も前になりますが、私は、アメリカに留学していました。その際に、「あなたの宗教は何?」と聞かれることが何度かありました。友人たちは、殆どがキリスト教徒で、多くがカトリック、プロテスタントとバプティストが少数派でした。皆、自分の宗教を誇りに持って言っていました。一方私は、特に理由もないまま、宗教を持っているのは古臭くてかっこ悪いような気がしていました。また、留学先で仏教徒に会ったことが無かったので、仲間はずれにされるのではないかという恐れもあり、「自分は無宗教」と言っていた時期がありました。
 あるとき、知り合った女性教授と話をしていた際に話題が宗教のことになり、いつものように「自分は無宗教」と軽く言った際に、「それは自分が信じているものが無いってこと?」と聞かれました。彼女の驚き方がマイナスな感情から来たものだと感じたため、慌てて「仏教徒の家庭に育ったので、仏教徒だと思います。」と頼りないことを言ったものです。それでも、それがきっかけとなり、自分は仏教徒だと友人の前でも言うようになりました。仏教についてもっと知りたいと思ったのは、その経験がきっかけになっているように思います。
 つい先日、お常飯(じょうはん)に伺った先の門徒さんと、宗教を持っている事を公にすることについて話をした際に、共通認識があったことをご紹介いたします。
 その方は、世界各地で大きな仕事の交渉事をしてきた経験を持っていらっしゃいます。現代の日本では、オウム事件以降、宗教を持っている事は大っぴらに言うべきではない、という風潮があります。そこに、日本人独特の奥ゆかしさが影響し、自分は模範的な門徒、もしくは信者ではない、という謙遜さから、無宗教を名乗る人も見かけます。しかし、それは外国人にとっては、ずいぶんとマイナスの印象になってしまいます。自分が信じているものがあるということは、その規律を守るということでもあります。反対に、宗教が無いということは、とても怖いことだと考えられます。なぜなら、その人の行動や考え方の根っこになるべきものが無く、何でもやりかねない危険人物だと思われるからです。
 国際人として振る舞う時に宗教の話になったら、ぜひ、躊躇(ちゅうちょ)しないで仏教徒、そして真宗大谷派だと言っていただきたいと思います。人に自分の宗教について話すためには、その宗教について知らないと言えませんから、知ることも大切ですね。
 日本は、ますますこれから国際社会になっていくでしょう。若い世代の方たちには、ぜひ宗教心を持ち、堂々と公にし、活躍して頂きたいと願います。


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