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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2017年  

  放送日 タイトル 法 話
585 2017年11月16日〜 一歩 第1組 願宗寺 牛屋良夫
 私事ですが、最近積み木を戴き、子どもと遊ぶようになりました。子どもにとっては楽しいおもちゃなのだろうと一緒に遊んでいるうちに懐かしくなり、子どもをそっちのけで高く積んでみたり、なにかを作ってみたり、思っていたより大人も楽しめるおもちゃだったことに気が付きました。最初、子どもは近くで見ているだけでしたが、しだいに触ったり、投げたりして遊んでいました。そして、積み木に慣れてきたせいか、隣で私が積み上げたものを壊すことが楽しみになったみたいです。 私は、どうやったら倒されないモノを造れるか考え積み上げてみました。しかし、何回やってもことごとく倒されました。それでも、何回かくり返すうちに最終的には、倒されない方法が見つかりました。土台を固定して積み上げるか、バリケードを造って土台に近づけなくするという手段です。まだ、しゃべることのできない子どもに怒られそうな馬鹿げた話ですね。
 考えてみれば、私たちの人生も積み木を積み上げていくようなものかもしれません。土台がしっかり固定されていないとゆらゆら動きます。いえ、ゆらゆら動く不安定さこそが、そのまま人生です。
 ある先生は「成仏(じょうぶつ)とは(ぶつ)()ることです。これは棺桶(かんおけ)に入ることではありません。真の人間になることを言います。満二十歳になることを成人と言いますが、これは生物的に成長し完成したということでしょう。しかし、人間であるならば、人間としての価値も完成させなくてはなりません。それが成仏です。いろいろなことを経験して、苦労して、本当の人間に成長していくのですね。」と言われました。
 人生の土台を固定し、バリケードを作って土台に近づけなくする手段は簡単ですが、不安定な土台の自分と向き合うことが成仏への一歩ではないでしょうか。


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