放送日 | タイトル | 法 話 | |
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587 | 2017年12月16日〜 | 第14組 景陽寺 高橋 証 | |
日頃、天候に触れながら挨拶をすることがありますが、その際に良い天気、悪い天気という表現をしています。天気予報でも使われるこの表現ですが、最初は良い天気である晴天も、長期間続くと作物への影響や水不足などで悪い天気になってしまいます。さらに、同じ晴天でも、夏であれば暑すぎて過ごしにくいのですが、春は暖かくて気持ちの良い天気になります。このように、天候の良し悪しの判断は、こちらの都合であったということが分かります。 ある時、ご門徒の方からこんなお話をお聞きしました。「普段生活している中でおきることは、すべて仏さんから与えられているものだと思うようになりました。自分から求めていてもかなわないことが、思いがけないときに与えられていることがあるのです。」そして、天候にも触れ、「外で作業をしているときに雨が降ってきた時は、本来なら都合が悪いのですが、途中で作業を切り上げ、室内の作業を見つけてやってみると、普段はやろうともしなかった作業を急な雨のおかげでさせていただけたのだと思ったのです。これまでは、天気に振り回されていると思っていたのですが、それは自分の思い通りにいかなかっただけであって、実は自分では思いもしないことが与えられていたのです。このように、生きている中で無駄なことは一つもなく、都合の悪いどんなことでも、実は自分にとって必要な縁になっていたのです。」という内容でした。 都合が悪いと思ってしまう事柄は、与えられた縁が自分の求めていたことと異なっていただけなのです。その縁がもたらす自分へのはたらきを感じることができたとき、あるがままの自分を包み込んでいただける世界が開かれるのではないでしょうか。どんな悲しみや苦しみも、そのお蔭で気付くことやいただけるものがあったのだと、そのままを受け入れることができるのであれば、生きていく上でこんなに心強いことはないのではないでしょうか。 |
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