放送日 | タイトル | 法 話 | |
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590 | 2018年2月1日〜 | 大垣教務所 中川正見 | |
少し前の話になりますが、ニュースを見ていると日本科学未来館の入館券に書いてある言葉が話題になっていました。 「永遠に生きられたら、永遠に生きるだろうか?」 「まだしばらく死にたくはないけど、永遠に生き続けたくはない」とても身勝手な答えですが、ほとんどの方はこのようにお答えになるのではないでしょうか。 では、どれくらい生きたら満足するのか?いつなら死んでも良いのか?と問われると、これはとても難しい問題です。 近年、科学、医療の進歩により平均寿命が延びています。日本人の平均寿命は82歳と言われています。他の動物を見てみるとネズミが約2年、ゾウで約70年が平均した寿命と言われています。これは我々が使用する〇〇秒、〇〇分、〇〇時間、〇〇年といった単位で数えた場合ですが、これを心臓の打つ回数に置き換えてみると、一生の内にネズミもゾウも約15億回打つそうです。ネズミやゾウだけでなく哺乳類は一生の内に15億回心臓を打つと言われています。これを人間に置き換えると一秒に一回心臓を打ったとして45〜50年程度になります。 日本人の平均寿命が82歳と申しましたが、これは世界最長国だそうです。逆に世界最短国の平均寿命が38歳。また、縄文時代の人間の寿命は30年程度だったそうですから、本来の人間の寿命は30年程度なのかもしれません。だとすると、現代医療の発達により倍以上の時間をいただいていることになります。 「永遠に生きられたら、永遠に生きるだろうか?」 はたして長く生きることが重要なのでしょうか。生まれてきた以上、老い、病にもなり、いつか死にます。私もすでに本来の寿命を超えたのかもしれない歳となりました。最近、その生涯で何を成し、何を残していくのかということを考えることが増えてきたように感じます。「永遠」とまではいきませんが残りの人生は、ある意味「おまけとしていただいた時間」とも受け取れます。この時間をどう生きるのか、今一度考えてみようと思います。 |
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