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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2018年  

  放送日 タイトル 法 話
595 2018年4月16日〜 お布施 第1組 善永寺 沼波 司
 春たけなわの季節となりまして、皆さま穏やかにお過ごしのことと思います。今回は「お布施」について、お話をさせていただきたいと思います。
 お布施といいましても、中身の金額の話ではありません。お布施という行いは、仏教では「布施行(ふせぎょう)」として大切な行ですが、このことを皆さまと共に、我が身を振り返りたいと思います。
 「布施」という漢字は、布を施すと書きます。広辞苑を引きますと、
  一:人に物を施しめぐむこと。
  二:僧に施し与える金銭または品物。
とあります。最近では、二の意味で使われる事が多く感じます。また、布施はお寺さんへのお礼だけではなく、お賽銭や自治体、各種団体に対する寄付も布施に当たるかと思います。
 ここで皆さま、頭の中でイメージしていただきたいのです。お寺やお宮にお参りして、お賽銭箱の前にきました。お賽銭を入れようと財布を開いたら、硬貨がありません。ならばとお札を確かめたら、幸か不幸か一万円しか入っていません。このような時、皆さまどうされるでしょうか?
 一.素知らぬ顔をしてお参りをすませる。
 二.清水(きよみず)の舞台から飛び降りるつもりで、一万円を賽銭箱に入れる。
 三.躊躇(ちゅちょ)なく一万円を賽銭箱に入れる。
選択肢はこの三通りくらいでしょうか。自分の本音は、「一.素知らぬ顔をしてお参りをすませる」という思いです。なかなか、物品やサービスの対価として一万円は払えても、布施は出来ないのです。
 このように、布施をする事を通して我が身の物やお金に対する、失いたくない、減らしたくないとの執着が、見えてくるのではないかと思います。
 普段、自分ではみえない、そういう自分がみえる。だから、布施は「行」なのです。お布施とは、大事なものを手放すことが私たちにとって、いかに難しいことであるかを教えてくれているのだと思います。ありがとうございました。


バナースペース

真宗大谷派大垣別院開闡寺

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