放送日 | タイトル | 法 話 | |
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605 | 2018年9月16日〜 | 第18組 栄通寺 黒田朋見 | |
私の生まれた寺の本堂に「みてござる」と書かれた額が掛けられています。いつ頃書かれたものかはっきり分かりません。しかし、かなり古いものかと思われます。小学生の頃、読み方も意味も分からず、祖父に聞きました。すると、祖父は「阿弥陀さまが必ず見ているという意味だよ」と教えてくれました。私はそれを聞いて、何か悪いことをすると必ず罰が当たるというような、閻魔さまのようなイメージを描きました。しかし、それと同時に阿弥陀さまって何なのだろうと不思議に思いました。 祖父と本堂でお勤めをしていると、「この人は阿弥陀さまを大切にしている」と感じることが多々ありました。本堂でふざけたりすると、たまに本気で怒られました。お敬いの心を祖父は持っていたと思います。現在の私の普段の姿とはだいぶ違います。祖父が亡くなって10年以上経ちました。今でも祖父の法名軸の前に立つと、何か教えられているような気になります。祖父が本堂でよく座っていた場所では、今でも生きていたころの姿が偲ばれることがあります。もっと色んなことを話したかったです。振り返ると、子どもの頃から大事なことを教えられていたのだなあと思います。 「みてござる」という額から勇気づけられたこともあります。しかし、自分の都合のいい時だけ「見守っていただいてありがとうございます」となっていないかと考えることもあります。わずか五文字ですが、すごく大切なことが含まれていると思います。 |
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