放送日 | タイトル | 法 話 | |
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629 | 2019年9月16日〜 | 子どもたちから見た私 | 第13組 浄蓮寺 棚橋宏昭 |
今年も私の地域で30年ほど続いている、ラジオ体操・お経の練習が行われました。ここ数年の実施期間は、土、日休みの約10日間です。毎年、初日は約20名が参加してくださるのですが、一日一日人数が減り、平均で約6、7名の子供さんの参加となります。 私が子供の頃は、夏休み開始から終了まで実施されていた気がします。当時はそれが習慣でした。実施期間の短縮から、保護者の行事に対する考え方など、時代の流れを感じてしまいます。 そんな中でも、一生懸命大きな声で ある朝、小さな女の子が一人泣きながら、ラジオ体操にやって来ました。どうやら母親に叱られた様で、隅の方でずっと泣いていたのです。しばらくすると友達が来て、「大丈夫?こっちにおいでよ。」と声を掛け、手を引いてあげました。それを見て、「自分なら泣いている人を見たら、理由を問わず声を掛けられるのか?」と自分に問いました。 泣いている人がいればそっとハンカチを差しのべ、怒っている人がいればなだめ、喜んでいる人がいれば一緒に笑顔で喜び、悲しんでいる人がいれば自分の悲しみの様に受けとめる。そんな純粋な気持ちを忘れない人でありたい。子供達の姿を通して感じました。 もし、今の時代に親鸞聖人がいらっしゃったら、きっと理由を問わず人々に寄り添って下さると思います。それは、聖人の遺言書である『 一人居て喜ばは二人と思うべし、二人居て喜ばは三人と思うべし、その一人は 親鸞なり。 (『御臨末の御書』) とあります。このように、聖人は自身が浄土に還った後も、全ての人に寄り添い続ける言われます。そこから、聖人は生前や死後であろうと人々に寄り添うという優しさを感じました。私も自分に関わる人々に寄り添い、共感できる僧侶でありたいと思います。 |
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