放送日 | タイトル | 法 話 | |
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638 | 2020年2月1日〜 | 手を合わせるということ | 第12組 極念寺 日比尭正 |
年末年始ともなると、久しぶりに家族が集まったり、賑わしい時間を過ごされた方も多いのではないかと思います。「せっかく帰ってきたんだから、お そんな時には、お内仏の真ん中におられる仏さまを、よくよく考えてみてください。お寺と同じように、お内仏の一番真ん中には、阿弥陀様がいらっしゃいます。所によっては、もしかしたら、遺影が飾ってあったり、ご位牌を納めていらっしゃる方があるかもしれませんが、浄土真宗では一番中心には阿弥陀様がおられるのです。お内仏に手を合わせることは、亡くなった方に思いを馳せるということだけではなく。そのことを通して、阿弥陀様の願いや、親鸞聖人が明らかにされた浄土真宗の教え、私自身の在り方に思いを馳せるということであろうかと思います。 懐かしい家、思い出の場所に、久しぶりに集まるとき。あの時にはまだなかった、新しい命。あるいは、その後また浄土に還られたいのち。お内仏の前で手を合わせるということは、移り行く季節、幾年もの歳月、そして受け継がれる命の営みに、思いを馳せ、足下を見直すということなのではないかと思います。 忙しい毎日に、ついつい流されてしまいがちな私たち。あれから気が付けばもう何年、という事はよくあることかもしれませんが、お内仏の前に座ったら、ゆっくり息をして、ゆっくり周りを見渡してみてください。変わった景色は、どんなものでしょうか。変わらない景色は、どんなものでしょうか。手を合わせたご自身の手のぬくもり、あるいは、一緒に手を合わせる大切な人たちの息づかいを感じながら、家族のこと、命のことを考えてみてください。亡くなった家族を憶ぶことが目的ではなく、それを一つのご縁として、ともに聞法しているのだと感じていただけたらと思います。 |
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