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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

TEL. 0584-78-3362

〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2024年  

 № 放送日 タイトル 法 話
734 2024年2月1日~ お浄土より案ぜられる私 第6組 西重寺 内田篤宏
 昨年の春、祖父に当たる前住職が97歳でお浄土に(かえ)られました。長年宗門護持に努め、多くの方に慕われ、頼りにされておりました。私もまた、幼少の頃より多くのことを学ばせていただきました。
 葬儀の間は(あわただ)しく、振り返る暇もありませんでしたが、四十九日のお勤めが済んだとき、「ああ、これで祖父のためにしてあげられることは終わってしまったのだ」と、改めて寂しく思ったことを覚えています。
 後年(こうねん)は私が主体となってお寺の諸事を行っておりましたので、一通りの事は分かっているつもりでした。しかしいざ一人になってみると、不安になる事ばかりです。分かっていたつもりの私に対する、祖父の助言がいかに有難かったか、その存在の大きさに改めて気付かされました。
 最近では門徒の方にも、生前祖父がどのようなお話をされていたのか、改めて尋ねさせていただいております。その中で、ある門徒の方が、以前祖父がこういうお話をされた、とおっしゃいました。それは「お葬式ではよく、安らかにお眠りくださいと言うが、お浄土に行って仏様になったら今度は残された人達を見守らなきゃいかん、中々ゆっくりもしていられない。」ということです。
 だから、私たちも亡くなった人達に感謝してしっかり生きなければならないと言う主旨の話ではありますが、ここには浄土真宗の大事な教えがあります。
 浄土真宗では、阿弥陀様のはたらきかけによって私たちはお浄土に生まれることができると教えられています。そして、お浄土に居られる方が、私たちにもお浄土に来られるようにと、はたらきかけてくださる力を還相回向(げんそうえこう)といいます。亡くなられた方が皆仏様となり、亡くなられてからも忙しいとは、このはたらきを示した言葉だったのでしょう。
 亡くなった人を思い、手を合わせること、言葉を思い出すこと、自分が今生きていることを思うこと。これらはすべて亡き人を通じて現れる、阿弥陀様のはたらきなのです。人との関わりはすべて仏縁なのだと、改めて感じられました。


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