真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派（東本願寺）を本山とする別院です。

　御本山では報恩講が勤まっています。御両堂を荘厳されて、厳粛の中、壮大な音声(おんじょう)で本山の報恩講は厳修(ごんしゅう)されます。
　その声明(しょうみょう)では、全身振り絞って、まさに渾身(こんしん)の声を出しています。
　私たち真宗門徒が宗祖と仰ぐ親鸞聖人が、ご生涯をかけて果たされたお仕事の大切さを讃え、文字どおり恩徳に感謝し報いるためのおつとめが報恩講と言われています。

　『御文(おふみ)』には

　「毎年の儀として、懈怠(けたい)なく、開山聖人の報恩謝徳のために、念佛勤行をいたさんと擬する人数(にんじゅ)これおおし　〜略〜　ひとへにこれ聖人の勧化(かんけ)のあまねきがいたすところなり」

　さらにその内実として
　「各々(かくかく)に改悔(かいげ)の心をおこして、わが身のあやまれるところの心中を、心底にのこさずして、当寺の御影前において、廻心懺悔(えしんさんげ)して」

と語られています。
　一人ひとりが自らの生活を振り返り、本願念仏の教えをかけがえのないものとして確かめる機縁として「報(し)」らせる「恩(おん)」徳の「講(つどい)」。
　これぞ報恩講でした。