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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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 テレホン法話 2014年  

  放送日 タイトル 法 話
493 2014年5月11日〜 ありがとう 第14組浄誓寺 椿井隆英

友人との話の中で、お互いの会社の事が話題となりました。
 私の友人は営業マンなのですが、彼は僕の会社では毎朝、「お・あ・し・す運動」をやっているんだよ。と言ってきたのです。
 私は、「お・あ・し・す運動」?って何なのか(たず)ねました。彼は半分恥ずかしそうで、半分自信に満ちた表情でこう答えてくれました。
「お・あ・し・す運動」の
  「お」は、おはよう
  「あ」は、ありがとう
  「し」は、失礼します
  「す」は、すみません
と、答えてくれました。
 私は一瞬びっくりして、何で大の大人が毎朝あたりまえの事を唱和しているの?と尋ねました。彼は、最初の頃は何か抵抗を感じて、恥ずかしさもあったそうです。今では、ごく当たり前のことで、お客様に少しでも喜んでもらえたり感動をしてもらえたら最高じゃないかと、楽しそうに自信に満ちた表情で話してくれました。
 「初心忘るべからず」と言う言葉がありますが、言葉だけじゃなく長く実践し続けている彼の会社の素晴らしさを感じ、彼も営業生活の中で血や肉となっていることに感心しました。
 今日、おはよう・ありがとう・失礼します・すみません、という当たり前の言葉を言えない日本人も多くなりつつある気がします。私自身もその中の一人であるように思います。
 私は、友人との会話「おあしす」の中でも、特に「ありがとう」の一言を大事にしたいと強く思いました。今までも「ありがとう」の言葉を口にしていましたが、時として「ありがとう」と言うことが、私の損得(そんとく)ものさし(・・・・)で発していることもあるのです。
 家庭の中では親しさにかこつけて、妻に対してあるいは親に対して、時にはわが子に対して、「ありがとう」の一言を口に出さない(おろ)かさを感じます。
 私は友人との会話以後、今では毎日寝る前に一日を振り返り、「ありがとう」が今日は言えたのかどうかを振り返ります。言えたことが多かったとしても、どうも目の前や今後のかかわりを見通して利害得失(りがいとくしつ)にとらわれたものが多く、まさに凡夫の私があります。
 そんな「ありがとう」の私を包み込んでいただける仏様の知恵を大切に、私自身に「ありがとう」と言える日々を送りたいと思います。



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