放送日 | タイトル | 法 話 | |
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494 | 2014年5月21日〜 | 帰るべきところ | 第12組林正寺 林 文照 |
初夏の訪れとともに、今年もツバメがやってきて、寺の門に巣を掛(か)けています。元気にえさを運び、卵を温めている姿を見るのは良いものです。 ツバメは、東南アジアや遠くはオーストラリアなどから渡ってくるそうですが、毎年、同じように姿を現すのは当たり前のようであり、よく考えると、不思議なことでもあります。田舎の家々は、昔は玄関にツバメの出入り用の小窓が開けられていました。そして、広い土間の 数年前、こんな出来事がありました。しばらく家を閉めておられた家ですが、「久しぶりに法要を」とお勤めを頼まれました。遠方から、すでに老齢となった兄弟たちが集まり、いっしょに きっとつばめは巣をかけた場所を覚えていて、その記憶は代が変わっても受け継がれていくのでしょう。それは、自分たちの生まれ育った家を懐かしく思い、兄弟集まって先祖をしのんでお勤めしようと思い立った、この家の人たちの姿に重なって映ります。 彼らだけではありません。わたしたちは本来、みな一人ひとり、帰りゆくべきところがあるはずなのです。そこを先輩方は「お 残念ながら現代は科学的、合理的な考えに支配されています。その一方で、豊かな信仰世界を失いつつあります。ツバメが私たちに教えてくれるものは何でしょうか、よく考えたいものです。 |
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