放送日 | タイトル | 法 話 | |
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501 | 2014年8月1日〜 | 私にできること | 第11組長正寺 杉本季利子 |
先日、「 「 皆さんは、この御文にどんな印象をお持ちでしょうか? 正直申し上げて、私はあまり好きではありませんでした。今でもこの御文を聞くと、9歳の時に火葬場で眼にした、大好きな祖父の変わり果てた姿が思い出されて涙が溢れ出すのです。つい最近まで私は、葬儀に参列しても御遺体からは眼をそむけ、白骨の御文には耳をふさいでいました。 子供の頃のトラウマのような体験は、一生消えることはありません。でもそれにしばられて眼を背けるのではなく、そういう体験をした私だからこそ何かできるのではないかとも考えさせられます。そんな時、とある門徒さんがお寺を訪ねてこられました。心の支えだったお母さんを亡くされ、絶望感でいっぱいだと涙ながらに話されるその姿に、あの頃の私が重なりました。 私は自分の体験を話した上で、学習会で 上手には話せませんでしたが、その方は一生懸命に私の話を聞いて下さり、帰る時には「母は亡くなってからも、私に大切なことを教えてくれていたんですね」と、笑顔を見せて下さいました。 私にできることは、これかもしれません。お寺で最も大切なのは、もちろん住職の役割なのでしょうが、坊守の私でもできること、いや私だからこそできることがあるのだと勉強させて頂きました。 今後も自分にできることを少しずつでも努力していきたいと思います。 |
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