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真宗大谷派大垣別院開闡寺は真宗大谷派(東本願寺)を本山とする別院です。

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〒503-0897 岐阜県大垣市伝馬町11番地

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 テレホン法話 2014年  

  放送日 タイトル 法 話
502 2014年8月11日〜 聞法へのお誘い 第5組浄源寺 熊谷裕子
 つい先日、私が若いころから大好きだった歌手が、薬物の所持と利用で逮捕されました。作曲のプレッシャーから逃れるためとも、愛欲のためとも言われていますが、本当の理由は、心の弱さに尽きると思います。非常に残念なニュースでありました。
 この事件は極端な例でありましたが、人は、往々にして苦しみから逃れ、快楽に逃げようとするものです。「相手の都合のよいことを言う人」が、「やさしい人」と評されたりすることもあります。自分の事を本当に思って話される言葉は、耳に痛い事が多いからです。
 一時しのぎの「やさしい言葉」や、もしかしたら「薬物」で得られる心地よさが、解決にはならないことは明らかです。
 苦しみ、悩み、それこそ存在すら消したいと思う時にこそ、自分の価値観、人生観を確かめ、感じることができるのです。そこで見えてくるのは、私は一番どん底にあるときにでさえ、実はすでに救われている、無量寿(むりょうじゅ)とも命とも表現される阿弥陀仏は、小さな私を照らし、導いて下さっているのです。
 大谷大学の先生が仰っていましたが、成功体験が多い人には、真宗の教えが理解されにくいそうです。挫折(ざせつ)した経験こそが、真実に目を開かせてくれるのかもしれません。
 私の、本気で聞法(もんぽう)をしようと思ったきっかけは、三帰依文(さんきえもん)の冒頭にある言葉、
人身(にんじん)()(がた)し、今すでに受く。仏法聞き難し、今すでに聞く」です。
この言葉に出会った瞬間、自分の挫折経験が思い出され、この言葉が心に強く(ひび)いたのでありました。私達は、今この瞬間、人間として生まれるという稀有(けう)な機会を頂き、そして又、聞法するという稀有な機会に恵まれているのであります。
 真宗門徒は、ひたすら聞法すべし、と言われております。私自身、聞法の場にこの身を運ぶたび、深く感じ入るものがあり、又、同朋の皆様にお会いすると(うれ)しく、心強く感じます。次は、別院の勉強会でお会いいたしましょう。


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